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巻き付く藤の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
その話とは?
植物の話。
「ブラックなファーブル」を書くぐらいだから、虫には興味がある。しかし好きかと言われると、そうではないと云わざるを得ない。では植物は?
これがもう大好きなのだ。とはいえ、自分でどうこうするという類ではないから、ここは虫と同じ。ただ観ているだけの代物である。
…さて。
ウチの周りに「ある外来種の植物」が生え始めてから、もう数年が経つ。そして調べたところ、これがウチの周りだけではなかった。
驚くべきスピードで成長し、あっという間に数メートルの巨木になってしまうこの外来種は、日本各地で繁殖し在来種の存在を脅かし続けている。湖でのブラックバスに例えたら話は早いだろうか。兎に角、成長と繁殖力が物凄いため、気付かないうちにその植物の林が形成されているぐらいである。
一気に大きくなる上に、景観も損ねるその植物のことを僕は毛嫌いしていた。それでも何らかの存在意義があるのだろうと、「地球温暖化の為に地球が放った救世主なのかも?」と解釈してみるものの、どうしても好きになれない。なにしろ茎も葉も幹もプラスチッキーで非常に気持ちが悪い。いかにも化石燃料で作ったという感じの外見が、僕の情緒に思い切り反していた。
それが最近、この成長と繁殖力が尋常ではないプラスチッキーなルックスのこの植物が、ある植物によって「やられている」。
その植物とは…なんと「藤」。
そう藤なのだ。マメ科フジ属の蔓性落葉樹木本。藤はその外来種にグルグルと巻き付き、今日も見事な紫色の花を咲かせている。
で、巻き付かれたほうの外来種はといえば、若葉が芽吹く季節だというのに全く芽吹く気配が無い。
以前は切り倒してやろうと思っていた、あの外来種がこんなカタチで藤にやられるとは!
僕は虫にも植物にも全く触れようとしないが、それで正解だったようだ。僕がやらなくても藤がやってくれた。
ということは、やはり人間が手を出すのは鯨だけでよさそうだ。
だって、鯨の場合は自分より強いものが人間しかないからだ。
人間も含めた食物連鎖の体系だと考えたほうがいい。そうでないと鯨は増え過ぎる。
閑話休題。
芽吹く気配の無い外来種と、咲き誇る藤の花を観て、僕はあの有名な詩を思い出す。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人(もの)もひさしからず、只春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ。偏に風の前の塵に同じ。
来年も藤の花は咲くのだろうか?
そして僕は元気でいられるの?
〔text.The Gag Council 〕
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